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ウスバカゲロウ類の幼虫の捕食行動(3)

 すり鉢型の巣を作って餌を待ち伏せるウスバカゲロウ類の幼虫と体を隠すだけのウスバカゲロウ類の幼虫では,餌を捕る効率が違うと予想されます(前者が有利).しかし,室内のまったく同じ条件下では,どちらも同じ量の餌を捕ることがわかりました.両種の幼虫を個別に容器の中央部に置いてやると,営巣性種ではそこにすり鉢状の巣を作って待ち伏せるのに対し,非営巣性種は,最終的に,飼育容器の壁のところに身をひそめて待ち伏せます.野外においても,その傾向が認められました.非営巣性種は,岩陰や木の根元で待ち伏せています.夜行性の徘徊性節足動物の多くは,壁沿いに歩く性質があります(これを接触走性あるいは走触性という).野外で,人工的に木の板を差し込んで壁を作り,そこと,そこから少し離れた位置に同じ大きさのピットホールトラップを設置しておくと,確かに壁沿いで多くの昆虫などが採れました.つまり,非営巣性のウスバカゲロウ類の幼虫はフェンストラップを使って効率よく餌を捕っているというわけです.下の写真は非営巣性のコカスリウスバカゲロウの幼虫が後ずさりして砂に隠れようとしているところ.(つづく)

砂に潜ろうとしているコカスリウスバカゲロウの幼虫
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