FC2ブログ

ヘビトンボの婚姻贈呈

 ヘビトンボ亜科の仲間には,婚姻贈呈を行う種がいます.日本に生息するヘビトンボという種では,オスは,交尾のときに,メスの腹部の末端に,大きな精包と呼ばれるゼリー状のかたまりを付着させるのです(Japanese Journal of Entomology 60: 59-66).交尾が終わると,オスはじっとしてしまいますが,メスはこの精包をむしゃむしゃと食べ始めます(下の写真).精包の中心部には精子の入った容器があって,その中の精子はメスの腹部の中に移送されます.メスはゼリー状物質を食べ終えると,精包中心部の固い芯を引き抜いて尾部のクリーニングをします.メスは一生の間に何回も交尾します.その都度,大きなゼリー状物質を食べることができます.ヘビトンボ類の成虫は肉食性ではなく,樹液や果実の汁を吸います.樹液や果汁にはあまりタンパク質が含まれていませんが,オスからプレゼントされるゼリーにはおそらくタンパク質が含まれいます.つまり,この大きな精包を渡すことが,オスからメスへの高価なプレゼントというわけです.

精包を食べるヘビトンボのメス
スポンサーサイト



コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

都立大動物生態

Author:都立大動物生態
研究室の日常の紹介
研究室HP
研究室HP in English

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
カウンター
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR