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ヘビトンボ類に見られるもう一つの武器

 ヘビトンボ亜科の仲間では,キバヘビトンボ属(アジアに分布)とオオアゴヘビトンボ属(南北アメリカに分布)において,オスの大顎が長くなることを紹介しました.しかし,下の写真のように,オスの頭部の縁が左右にうちわ状に突出するという奇妙なヘビトンボが知られています(メスでは突出しない).中央アメリカ付近にのみ生息するこの奇妙なヘビトンボの仲間を,コブトリヘビトンボ属と仮に呼んでおきましょう.コブトリヘビトンボ属のこの「こぶ」の機能についてはまったくわかっていません.しかし,オスの体サイズとこぶの大きさの間には,キバヘビトンボ属やオオアゴヘビトンボ属のオスの大顎の長さと同じように,正のアロメトリーの関係が認められました.つまり,オスのこぶのような突起は,性選択に関係する形質として,オスどうしの争いに使われるのではないかと推測されます.コブトリヘビトンボ属のオスでは,大顎ではなく,頭部の縁が大きくなるという独自の進化が起こったというわけです.いつの日か,この「こぶ」を使ってけんかをするコブトリヘビトンボのオスをこの目でぜひ確かめてみたいものです.

コブトリヘビトンボ属のオス
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