FC2ブログ

オニグルミの実の食べ方(7)

 オニグルミの木が自生していないにもかかわらず,神津島に棲むアカネズミはその実をよく食べました.他の伊豆諸島のアカネズミはそんなには食べられません.ここで,関東地方と伊豆諸島のアカネズミの分子系統樹を作成してみると,意外な事実が明らかになりました(この論文).伊豆諸島のアカネズミは,関東本土のアカネズミとは遺伝的にかなり異なる島独自の集団を形成していました.ところが,神津島の集団だけは関東本土のものと同じなのです.つまり,神津島のアカネズミは比較的最近になって本土から移住してできあがった集団なのです.だからオニグルミの実を本土のアカネズミと同じようによく食べるのも納得できます(一般的には,ある遺伝的形質に対して,選択が作用していないと,その形質は強く維持されないという考えのもと).これまで連載してきたように,アカネズミによるオニグルミの実の食べ方に関しては,こうして個体差や地域差があることが次第に明らかになってきました.これに続く話はまた別の機会に紹介することにしましょう.

オニグルミを食べるアカネズミ
スポンサーサイト



コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

首都大動物生態

Author:首都大動物生態
研究室の日常の紹介
研究室HP
研究室HP in English

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
カウンター
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR