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カンタリジン・ワールド

 動物生態学研究室で行われてきた「カンタリジン・ワールド」に関する研究のまとめの論文が日本語で出版されました(橋本晃生.2018.カンタリジンを介して昆虫が紡ぐコミュニケーションネットワーク.昆蟲(ニューシリーズ)21: 230-239).日本昆虫学会が年に4回出版するこの雑誌では,招待論文として研究者自身のこれまでの研究成果をまとめて紹介してもらう企画が進行中です.その一つとして今回の論文が出版されました.カミキリモドキ類やツチハンミョウ類(下の写真)が作る防御物質であるカンタリジンをめぐる生物相互作用系の話です.

ツチハンミョウ類の1種
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イソウロウグモの仲間の卵嚢

 イソウロウグモと呼ばれるクモの仲間がいます.この仲間のクモは,他のクモの網にちゃっかりと住み着き,そこでその糸にかかった餌を横取りしたり,糸に卵嚢をぶら下げたり(下の写真)して暮らします.それで居候蜘蛛と呼ばれています.他のクモが頑張って張った糸を自分のために利用するので,このことを「労働寄生」と呼んでいます.しかし,住み込み先のクモを食べてしまうこともあるようで,そうなれば「捕食者/寄生者」の肩書きも付いてしまいます.
イソウロウグモの仲間の卵嚢

トラツグミを食べるツミ

 先日,学生が,首都大学東京のキャンパスの近くでトラツグミを食べるツミの写真を撮ってきてくれました.ツミは小型のワシタカの仲間です.小さいながらも鋭い爪とくちばしで生きた動物を捕獲して食べます.最近,都市部にも進出してきた鳥の一つです.

トラツグミを食べるツミ

トラツグミ

 首都大学東京 南大沢キャンパス周辺では,冬になると,トラツグミを見かける機会が増えます(下の写真).トラツグミは暖かくなると山の中で繁殖します.その頃,夜中に物悲しい声で鳴きます.そのため,この鳥は,鵺(ぬえ)と呼ばれてきました.アオバトも物悲しい声で鳴きますがこちらは日中です.それでも,山の中で,雨が降りそうな曇天の時にアオバトに鳴かれると,ちょっと怪しい感じになります.

トラツグミ

楽しくもちつき

 今日(21日)は,毎年恒例,生命科学専攻のもちつき大会です.学部生,大学院生,教員,職員が参加して,もちつきをして,みんなで雑煮,しるこ,よもぎもち,きな粉もちなどを食べました.下の写真でオレンジジュースを温めているのは,凍らせておいたものをシャーベット状にして食べるためでした.
もちつきの様子
もちつきのため米をふかす

脈翅目のDNAバーコーディング(北京編)

 DNAの塩基配列を用いて昆虫類の同定を行い,ある地域の昆虫相のDNAライブラリーを作成するということが今では可能になってきました(昆虫類ではミトコンドリアDNAのCOI領域がよく使われる).動物生態学研究室の大学院生(留学生)が共同で行って来た北京に生息する脈翅目に関するDNAライブラリーの研究成果が論文として今日出版されました(Yi, P., Yu, P., Liu, J., Xu, H. and Liu, X. 2018. A DNA barcode reference library of Neuroptera (Insecta, Neuropterida) from Beijing. ZooKeys, 807: 127-147)(この論文).中国では都市開発が急速に進み,巨大ビルが林立します(下の写真).一方,保護されている森林は昔ながらの景観を保っています.大規模な保護区もあります.目につきにくい昆虫類にはまだまだ知られていない種がたくさんいそうです.
中国の都市開発

エゾベニヒラタムシの体つき

 甲虫の体形にはユニークなものが多いのですが,扁平な体つきもその一つです.成虫越冬をするエゾベニヒラタムシの写真を学生に見せてもらいました.樹皮下に潜む彼らは,その狭い空間で動き回れるように,写真のように扁平になっています.体全体が一様に扁平なので,何か工作機でプレスした人工物のように見えてしまいますね.

エゾベニヒラタムシ(背面)
エゾベニヒラタムシ(側面)

アサギマダラの初齢幼虫

 アサギマダラは大型で奇麗な蝶です.成虫はふわふわと飛翔し,夏から初秋にかけてヒヨドリバナなどの花で吸蜜する姿がよく見られます.少し暖かい地方では(関東の平野部などでも),おそらく越冬すると思われる初齢幼虫が食草であるキジョランの葉に穴をあけて食べているのを見ることができます.幼虫は円形に葉を削り,その後,その内部を食べます.削り取った所から葉の毒の成分が漏れ出た後に葉を食べるようです.確かに,円形の削り痕には,白い成分が漏れて固まっているのがわかります.

キジョラン上のアサギマダラの幼虫1
キジョラン上のアサギマダラの幼虫2

キモグリバエ類の1種の集団越冬

 下の写真は,11月下旬に埼玉県で学生が撮影して来たキモグリバエの仲間の集団越冬の様子です.サザンカの葉の表にハエが同じ方向を向いて規則正しく並んでいます.写真は夜にストロボをたいて写したものです.不思議な光景です.人にはわからない特殊な感覚があるために,このような習性が見られるのでしょうね.

サザンカに集まるキモグリバエの仲間(1)
サザンカに集まるキモグリバエの仲間(2)

ニホンアカザトウムシ

 ザトウムシには比較的大型の種から小型の種まで様々です.今の時期になると成虫が越冬のために集まっていることがあります.ニホンアカザトウムシ(あるいはその近縁種)もこの頃,朽ち木の隙間などで群れているのを見かけることができます.ちょっと整った形のザトウムシですね.
ニホンアカザトウムシのメスの背面
ニホンアカザトウムシのメスの側面
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首都大動物生態

Author:首都大動物生態
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