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奄美大島へ(2)

 奄美大島は比較的大きな島で,水系がよく発達しており,カエルの他にも多くの水生動物が見られます.下の写真は,シリケンイモリとリュウキュウハグロトンボです.奄美大島のシリケンイモリにはほとんど模様がありませんが,沖縄本島では背中側に不定形の斑紋が目立つ個体が多くなります.リュウキュウハグロトンボは今放送中のNHKの大河ドラマの最初に,その飛翔する姿が出てきますね.(つづく)
シリケンイモリ
リュウキュウハグロトンボ
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奄美大島へ(1)

 研究室の学生と卒業生が9月22〜25日に奄美大島へ行きました.調査というわけではないのですが,いろいろな動物を見ることができたそうです.いくつか写真を紹介します.まずは,オットンガエル,アマミハナサキガエル,アマミイシカワガエルです.いずれも奄美あるいは琉球でないと見ることはできません.(つづく)
オットンガエル
アマミハナサキガエル
アマミイシカワガエル

9月と言えばカトカラの季節

 9月半ばに,研究室の学生が長野県で夜間採集を行い,多くの蛾の写真を撮ってきてくれました.カトカラと呼ばれる蛾の写真がそろっていたので紹介します.カトカラとはその属名 Catocala からそう呼ばれています.この仲間は比較的大型で,前翅が木の幹の模様にそっくりです.普通は翅を屋根型に閉じて止まるため,なかなか見つけることはできません.しかし,驚かせると,翅を開いて,後翅のよく目立つ奇麗な色の帯模様を見せます.おそらく天敵である鳥などに襲われそうになると,これで一瞬驚かせて逃げるのだと考えられています.驚かせるためには,鮮やかであれば良いので,紫(ムラサキシタバ),黄(ジョナスキシタバ),赤(エゾベニシタバ),白(オオシロシタバ)と種ごとに様々です.
ムラサキシタバ
ジョナスキシタバ
エゾベニシタバ
シロシタバ

天空の虹

 ここのところ天気が芳しくなく,23日〜24日に急遽,四国に調査に出かけました.海岸での調査でしたが目的の生物もある程度確保でき,今後の実験が楽しみです.24日の早朝,頭上に虹が出ていました.一瞬でしたが,天空の虹を見たのは初めてでした.
海岸植生
天空の虹

ウスバカゲロウ類の幼虫の捕食行動(4)

 出版された論文とは関係のない内容ですが,ウスバカゲロウ類の幼虫には排泄口がなく(消化管は途中で閉塞),体は完全に閉鎖状態です.栄養は大顎と小顎が合体した吸収顎の先端からしか取れません.普通の昆虫のイメージでは大顎の基部に口があるのですが,ウスバカゲロウ類の幼虫にはそこに何もありません.幼虫には,吸収顎の先端の小さな穴と呼吸に必要な小さな気門しかないはずです.幼虫は一生分の排泄物を体の中に溜めておき,成虫として羽化した時に堅くて光沢のある宿便を一粒排出します.もちろん成虫は小さな昆虫などを襲って丸ごと食べるので,口も排泄口もあります.
 幼虫の体の閉鎖性はおそらく乾燥に耐えるためでしょう(幼虫は乾燥耐性が極めて高い).幼虫を99.5%や70%エタノール溶液に浸けた状態で室温で保存しておくと,エタノールが体内に浸透せず,外見はきれいでも体の中が腐敗していることがあります(針で腹部に穴をあけて液浸にすると良い).採集時あるいは飼育中に傷ついたり,複数個体を入れて咬みあって傷ついたりしない限り,幼虫が何かを排泄することはありません.一方,蛹になる時,幼虫はまゆを作ります.まゆの外には土や砂が付着して何だか粗いまゆだと思ってしまいます.しかし,このまゆはとても緻密で,中を割ってみると,鏡のような光沢を発しています(下の写真はウスバカゲロウ,実際には終齢幼虫の脱皮殻も蛹室内にあり).つまり,蛹室も極めて気密性が高く,乾燥に耐えられるように設計されているのです.
ウスバカゲロウの蛹室

ウスバカゲロウ類の幼虫の捕食行動(3)

 すり鉢型の巣を作って餌を待ち伏せるウスバカゲロウ類の幼虫と体を隠すだけのウスバカゲロウ類の幼虫では,餌を捕る効率が違うと予想されます(前者が有利).しかし,室内のまったく同じ条件下では,どちらも同じ量の餌を捕ることがわかりました.両種の幼虫を個別に容器の中央部に置いてやると,営巣性種ではそこにすり鉢状の巣を作って待ち伏せるのに対し,非営巣性種は,最終的に,飼育容器の壁のところに身をひそめて待ち伏せます.野外においても,その傾向が認められました.非営巣性種は,岩陰や木の根元で待ち伏せています.夜行性の徘徊性節足動物の多くは,壁沿いに歩く性質があります(これを接触走性あるいは走触性という).野外で,人工的に木の板を差し込んで壁を作り,そこと,そこから少し離れた位置に同じ大きさのピットホールトラップを設置しておくと,確かに壁沿いで多くの昆虫などが採れました.つまり,非営巣性のウスバカゲロウ類の幼虫はフェンストラップを使って効率よく餌を捕っているというわけです.下の写真は非営巣性のコカスリウスバカゲロウの幼虫が後ずさりして砂に隠れようとしているところ.(つづく)

砂に潜ろうとしているコカスリウスバカゲロウの幼虫

ウスバカゲロウ類の幼虫の捕食行動(2)

 ウスバカゲロウ類の幼虫の多くは,実は,すり鉢状の巣を作りません.さらさらした砂とか赤土のすぐ下に体を隠して待ち伏せし,近くを通りがかった昆虫などを大顎で捕獲します.すり鉢状の巣に比べれば,なかなか餌を捕ることができない気がします.下の写真は,今回の論文で使用した非営巣性のコカスリウスバカゲロウの幼虫です.昨日紹介した営巣性のウスバカゲロウの幼虫と比べてどこか違うかわかりますか.まず,非営巣性種の方が眼が突出しています.これは潜水艦が海面上に潜望鏡を出して見張るのとよく似ているかも知れません.さらに大きな違いは,非営巣性種は前にすばやく歩くのに,営巣性種は後ずさりしかできないことです(非営巣性種も砂や赤土に潜る時は後ずさりをします).つまり,非営巣性種は,移動して待ち伏せ場所を変えられるのに,営巣性種はほぼ動けないのです.(つづく)
コカスリウスバカゲロウの幼虫

ウスバカゲロウ類の幼虫の捕食行動(1)

 ウスバカゲロウ類の幼虫の捕食行動についての論文が Journal of Ethology 誌に online first で掲載されました(Pitfall vs fence traps in feeding efficiency of antlion larvae)(この論文).我々がよく知っているウスバカゲロウ類の幼虫はすり鉢状の巣を作り,昆虫などが落ちて来るのを待ち伏せています.いわゆる蟻地獄と呼ばれているものです.ウスバカゲロウとクロコウスバカゲロウの生息地で,直径の異なる落とし穴トラップを埋めてどれくらい昆虫などが落ちるのかを調べてみると,当然のことながら,大きいトラップほど多くの餌動物が落ちることが分かりました.下の写真はウスバカゲロウの幼虫です.(つづく)

ウスバカゲロウの幼虫

ポスター賞

 名古屋で開催されていた日本昆虫学会第78回大会で,動物生態学研究室の大学院生が最優秀ポスター賞を受賞しました.初めてのポスター発表での受賞で,これからの研究に弾みがつくと思います.
日本昆虫学会最優秀ポスター賞

日本哺乳類学会2018年度大会

 多くの大学では,8〜9月が夏休み期間です.とくに9月は大学の講義(補講,夏期集中講義,夏期研修など)がほとんどありません.そのため,この期間にいろいろな学会の年次大会が開催されます(会場として講義室が利用できる).9月7〜10日には,信州大学農学部(伊那)で,日本哺乳類学会2018年度大会が開催され,動物生態学研究室からも2件の発表を行いました.その内の一つは自由集会での招待講演で,大学院生(D2)が自身の研究のまとめと展望を話しました.こうした発表を通して,話す方も聞く方もさらに研究意欲が高まるのではないかと思います.それが学会参加の大きな意義の一つですね.
日本哺乳類学会2018年度大会

日本昆虫学会第78回大会

 9月8〜10日にかけて,名古屋にある大学で,日本昆虫学会第78回大会が開催されています.動物生態学研究室からも大学院生(修士1年生)が参加しており,10日にポスター発表を行います.初めてのポスター発表で,良い経験になると思います.
日本昆虫学会第78回大会

モロッコ(3)

 モロッコの自然の景観からすると,簡単に動物は探せそうにないと予想できます.今回は観光目的であったので動物の写真はごくわずかでした.下の写真はセミの1種,トカゲの1種,ロバの糞に来ていた甲虫の1種です.

モロッコのセミ
モロッコのトカゲ
モロッコの甲虫

モロッコ(2)

 モロッコと言えば,歌謡曲にもあったように,マラケシュという都市が有名です(上の写真はそこの市場).また,世界遺産であるアイト・ベン・ハッドゥという町並みの写真も見せてくれました(下の写真).砂漠の中の川沿いにできた町ですね.(つづく)
マラケシュの市場
モロッコの世界遺産

モロッコ(1)

 動物生態学研究室の卒業生が8月下旬から9月上旬にかけてモロッコを回って来たというので写真を見せてもらいました.モロッコはアフリカ北部に位置し,北東側にアトラス山脈が,南側にサハラ砂漠が広がっています.下の写真は,アトラス山脈に多い Atlas Ceder の森,サハラ砂漠,沙漠の中のオアシス(ナツメヤシ、オリーブなどが植栽されている)です.日本では見られない異国感漂う景観ですね.(つづく)

モロッコアトラス山脈
モロッコのサハラ砂漠
モロッコのオアシス

シロマダラ

 先週,神奈川県丹沢の東側で夜間調査をしていた学生がシロマダラというヘビの写真を撮ってきてくれました.このヘビは夜行性であるためその生きた姿を見ることはほとんどありません.夜間にトカゲ類などを襲って食べると言われています.つぶらな目には愛嬌がありますが,そこはヘビ,怒らせると鎌首をもたげて威嚇します.

シロマダラの威嚇
シロマダラ
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都立大動物生態

Author:都立大動物生態
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