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パンダ模様

 晴れ間が続き,梅雨が終わったかのような暑さです.梅雨の晴れ間は貴重で,何よりも野外調査に出かけます.25日には,ラミーカミキリを見ました.このカミキリは外来種ですが,古くから日本に棲んでいるようです(私が子供の時にすでにいました).前胸の丸い黒い斑紋が目に見えると,もうそこには小さなパンダがいるとしか思えなくなりますね.

ラミーカミキリ
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クチバスズメの恩返し

 6月初め,生命科学科の先生が,道ばたの土からはみ出して落ちていた大きな昆虫の黒っぽい蛹を拾ってきました.少し濡らした紙と枯れ枝を入れたバケツの中に入れておくと羽化するかも知れませんよと助言しておいたのですが,先日,そこから出てきたばかりの蛾を見せてくれました.それはクチバスズメという手のひら程もある見事なスズメガの成虫でした(下の写真).写真を撮った後,この蛾は,蛹を拾ってきた場所の木の幹に放されました.きっと何か良いことが起こると思います.
クチバスズメ

都市近郊のヤマアカガエルとトウキョウサンショウウオ

 先日,都市近郊に生息するヤマアカガエルとトウキョウサンショウウオの集団遺伝学的解析に関する論文が online first で出版されました(この論文).
Okamiya, H. and Kusano, T. (2018) Lower genetic diversity and hatchability in amphibian populations isolated by urbanization. Population Ecology (online first).
 両種ともいわゆる里山と呼ばれるような水域に生息していますが,都市近郊では個体数が減少しています.個体数が減少するとその集団の遺伝的多様性が減少してしまい,卵の孵化率も低下することが明らかとなりました.こうした傾向は,小集団の絶滅を早めてしまうかも知れません.
ヤマアカガエル
トウキョウサンショウウオ

悪魔の実

 東京は今日からすっかり梅雨空,予報ではこの先10日以上もぐずついた天気が続きそうです.沖縄から「悪魔の実」と呼ばれる写真が届きました.それはミノイソギンチャクに見られます.このイソギンチャクの特徴は,細長い白い触手と、ブドウの房のような紫と黄緑の球体の触手があることです.この球体状の触手が「悪魔の実」と呼ばれています.確かに魅惑的な色合いですね.この写真のミノイソギンチャクには,イソギンチャクカクレエビが棲み着いていました.

ミノイソギンチャクの悪魔の実
ミノイソギンチャクとイソギンチャクカクレエビ

世界の Neoneuromus 属(ヘビトンボ科)

 先日,共同研究として進めてきた,世界の Neoneuromus 属についての論文が出版されました.
Yang, F., Chang, W., Hayashi, F., Gillung, J., Jiang, Y., Yang, D. and Liu, X. (2018) Evolutionary history of the complex polymorphic dobsonfly genus Neoneuromus (Megaloptera: Corydalidae). Systematic Entomology, 43: 568-595(この論文).
 この属は,大型のヘビトンボ類の仲間で,世界と言ってもアジア(中国からインドシナ半島)にしかいないのですが,以下の5種が新種として記載されています.
Neoneuromus indistinctus Liu, Hayashi et Yang, 2018
Neoneuromus maculatus Liu, Hayashi et Yang, 2018
Neoneuromus niger Liu, Hayashi et Yang, 2018
Neoneuromus similis Liu, Hayashi et Yang, 2018
Neoneuromus vanderweelei Liu, Hayashi et Yang, 2018
 ちなみに下の写真は既知種であるN. ignobilisN. maclachlaniです.このように淡い(黄色い)種と,黒っぽい(褐色の)種がいるのですが,分子系統樹上で色の組み合わせはまちまちです(色が似ていても近縁とは限らない).
Neoneuromus ignobilis
Neoneuromus maclachlani

中国四川省(2)

 中国でも,仏閣には多くの人が訪れるので,日本の門前町のように店が立ち並びます.食の中国と呼ばれるほど中国料理は多岐にわたります.昔ながらの商店も多く,見ていて飽きません.下の写真はイノシシ専門の肉屋だそうです.短期間でしたが,野外調査での成果も得られたようです.

イノシシの肉屋(中国四川省)

中国四川省(1)

 6日から11日にかけて,動物生態学研究室の大学院生(留学生)と学外の共同研究者が,中国四川省に出かけ,野外調査(観察)を行いました.中国で自然の森を探すことは容易ではありません.日本でも平野部では社寺林にしか自然の森が残っていないことが多いのですが,中国でも仏閣のある山には比較的自然が残っていて,そこではいろいろな動物を見ることができます.メジロ(中国亜種)やクリハラリスの写真を見せてもらいました.そういう森があると思うとほっとします.(続く)

中国四川省
中国のメジロ
中国のクリハラリス

国際リス類コロキウム(3)

 国際学会や国際シンポジウムでは,休養もかねてエクスカーションや小旅行が開催期間の途中に催されます.今回の国際リス類コロキウムでは,ムーアホールなどの自然保護区を訪問したそうです.ムーアホールと呼ばれる廃墟では,ヒメキクガシラコウモリが多数越冬するのでそのままの状態で保護されています.また,アイルランドではキタリスが生息していて,彼らが食べたと思われる松の実の食痕の写真も見せてもらいました.会場となった大学の中にはアイリッシュパブがあって,いろいろ語り合うのだそうです.
ムーアホール
ムーアホールに棲むというヒメキクガシラコウモリ
キタリス(アイルランド)の松の実の食痕
アイリッシュバー

国際リス類コロキウム(2)

 アイルランドで開催された第8回国際リス類コロキウムに参加していた大学院生が帰って来ました.リス類を調査している研究者たちの国際会議なので,議論もはずむというものです.下の写真はポスター発表会場の様子(地元のビールとキッシュなどの食べ物付き).

リス類コロキウムポスター会場
リス類コロキウム(地元のビールなど)

国際リス類コロキウム

 6月4日から8日まで,アイルランド西部にあるアイルランド国立大学ゴールウェイ校(National University of Ireland, Galway)で,第8回国際リス類コロキウム(The 8th International Colloquium on Squirrels)が開催されています.ここで,口頭発表を行うために,動物生態学研究室の大学院生が参加しています.今日,写真が送られてきました.この国際会議のロゴマークと会場の様子です.
国際リス類コロキウムのロゴ
National University of Ireland, Galway,NUI, Galway, Ireland

アカボシゴマダラ(3)

 大陸由来のアカボシゴマダラでは,幼虫で越冬して春に羽化する個体はやや大型で白っぽくなりますが,夏の世代はやや小型で黒っぽくなり,後翅の外側に(後縁)に赤い模様が付きます.春に出る個体と夏に出る個体でこのように形態や模様に違いが認められることを季節変異と呼び,それぞれを季節型として区別します.日長や温度変化に応じた表現型の違い(表現型可塑性)です.夏から秋に見られる赤い紋のついたアカボシゴマダラは,春型と色調も異なり,ひらひら飛ぶある蝶にそっくりに見えることがあります.これも擬態でしょうか.

アカボシゴマダラの春型
アカボシゴマダラの夏型

アカボシゴマダラ(2)

 外来種である大陸由来のアカボシゴマダラは,エノキという樹木の葉を食べて育ちます.エノキには,在来のゴマダラチョウ,オオムラサキ,テングチョウ,ヒオドシチョウなどの幼虫も棲んでいます.これらの幼虫は外見で区別できるので,エノキの葉につく幼虫がいたら,アカボシゴマダラかどうか調べてみて下さい.写真は,上から順に,卵,4齢幼虫(2枚),5齢(終齢)幼虫(2枚)です.
アカボシゴマダラの卵
アカボシゴマダラの4齢幼虫背面
アカボシゴマダラの4齢幼虫側面
アカボシゴマダラの5齢幼虫の側面
アカボシゴマダラの5齢幼虫の頭部

アカボシゴマダラ(1)

 アカボシゴマダラという蝶が,中国大陸からの外来種として関東地方に定着してしまいました.この外来種は,冬を越して春に羽化する個体は全体が白っぽくなります(下の写真:5月後半に狭山丘陵にて学生が撮影).春型の大きな白っぽいメスは,梢をゆっくり飛翔していると,日本では石垣島や西表島で見られるオオゴマダラのように見え,知っていても一瞬ドキッとします.

アカボシゴマダラの春型メス
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