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イグ・ノーベル賞受賞おめでとう

 今年度のイグ・ノーベル賞に,動物生態学研究室を卒業した学生が共同研究者の一人として選ばれました.この前,彼の書いた本を紹介したばかりでした(このブログ).
 動物は減数分裂をして配偶子を形成し,自分と他個体の配偶子を合体(接合)させて次世代の個体(子)を作ります.配偶子の大きさに様々な変異が生じ,同種なのに大型の配偶子から小型の配偶子を作るものまで出現します.大型の配偶子を作る個体では,少ししか配偶子を作れませんが,接合子は大きいので生存率が高くなります.一方,小型の配偶子を作る個体では,たくさんの数の配偶子を作ることができ,多くの配偶子と接合可能です.つまり,大型の配偶子と小型の配偶子が適応的になり,中間の大きさの配偶子はこれら極端な配偶子に比べ不利になります.こうして,同種の中に,とても大きい配偶子を作る個体と,とても小さい配偶子を作る個体が共存するようになります.ここで,大きい配偶子を卵と呼び,小さい配偶子を精子と呼び,卵を作る個体がメス,精子を作る個体がオスというわけです.体内受精を行う動物(哺乳類,鳥類,爬虫類や昆虫類など)では,一般に精子を渡すオス個体の生殖器が突出しており,精子を受け取るメス個体の生殖器がくぼんでいます.
 今回の受賞論文(下記のCurrent Biology誌に2014年に掲載されたもの)では,体内受精を行う昆虫の1種 トリカヘチャタテ において,卵を作る個体(メス)の生殖器が突出しており,精子を作る個体(オス)の生殖器がくぼんでいるという,常識はずれの現象がとても意外でユニークだったということでしょう.
イグ・ノーベル賞受賞論文
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