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海岸歩き(3)

 ウニの仲間には,殻の形がユニークで,名前がユーモラスなものがたくさんあります.中でも,カシパン(菓子パン),タコノマクラ(蛸の枕),ブンブク(分福茶釜)は秀逸です.カシパンの仲間は,平たくて,中央部が盛り上がり,そこから花びら状の模様が付いています.その形が,今ではほとんど見ることがなくなってしまいましたが,甘い生地でできたカステラ色のパン(というか菓子)に似ているのです(下の写真で,大きいのは北海道産,他は今回の神奈川県産).タコノマクラはカシパンより厚みがあって,文字通り,蛸が寝る時に枕にするのにちょうど良い格好をしているという意味でしょう.ブンブクは昔話に登場する茶釜の格好をしています.

カシパンの仲間
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海岸歩き(2)

 海岸を歩いていると,ウニの仲間も意外と多く打ち上げられています.棘を取り除いた殻の形が何とも奇麗です.下の写真は一緒に行った知人が拾い集めて標本にしたものです(おそらく,コシダカウニ,バフンウニ,サンショウウ二,ムラサキウニ).
ウニの殻

海岸歩き(1)

 海浜に棲む昆虫の調査地を探すため,この数日間,あちらこちらを歩きました.結局,良い調査地は見つからなかったのですが,いろいろと打ち上げられている生物を見ることができました.ビーチコーミングは楽しいものです.新鮮なシュモクザメ(体長80 cmくらい)には驚きました(さすが駿河湾).早朝に釣られて置き去りにされたのかも知れません.持って帰ろうか,そのままにしておこうか,ずいぶん迷いましたが,後者に.

シュモクザメ

イグ・ノーベル賞受賞おめでとう

 今年度のイグ・ノーベル賞に,動物生態学研究室を卒業した学生が共同研究者の一人として選ばれました.この前,彼の書いた本を紹介したばかりでした(このブログ).
 動物は減数分裂をして配偶子を形成し,自分と他個体の配偶子を合体(接合)させて次世代の個体(子)を作ります.配偶子の大きさに様々な変異が生じ,同種なのに大型の配偶子から小型の配偶子を作るものまで出現します.大型の配偶子を作る個体では,少ししか配偶子を作れませんが,接合子は大きいので生存率が高くなります.一方,小型の配偶子を作る個体では,たくさんの数の配偶子を作ることができ,多くの配偶子と接合可能です.つまり,大型の配偶子と小型の配偶子が適応的になり,中間の大きさの配偶子はこれら極端な配偶子に比べ不利になります.こうして,同種の中に,とても大きい配偶子を作る個体と,とても小さい配偶子を作る個体が共存するようになります.ここで,大きい配偶子を卵と呼び,小さい配偶子を精子と呼び,卵を作る個体がメス,精子を作る個体がオスというわけです.体内受精を行う動物(哺乳類,鳥類,爬虫類や昆虫類など)では,一般に精子を渡すオス個体の生殖器が突出しており,精子を受け取るメス個体の生殖器がくぼんでいます.
 今回の受賞論文(下記のCurrent Biology誌に2014年に掲載されたもの)では,体内受精を行う昆虫の1種 トリカヘチャタテ において,卵を作る個体(メス)の生殖器が突出しており,精子を作る個体(オス)の生殖器がくぼんでいるという,常識はずれの現象がとても意外でユニークだったということでしょう.
イグ・ノーベル賞受賞論文

日本哺乳類学会2017年度大会

 9月8日〜11日に,富山大学で日本哺乳類学会2017年大会が開催されました.動物生態学研究室からは,そこで2件の発表を行いました.新幹線が開通して,富山・金沢へのアクセスが本当に良くなりました.
日本哺乳類学会2017年大会
富山大学

白花の彼岸花

 首都大学東京のキャンパスでは,あれよあれよと言う間に,彼岸花が一斉に咲きだしました.四国などでは,水田の畦道(あぜみち)に彼岸花がたくさん咲いています.どの本に書いてあったか忘れてしまいましたが,畦道は水気の多い土壌なのでミミズが多く,それをねらってモグラが集まり,地下孔だらけになってしまうのだそうです.そうなると,畦が崩れやすくなったり,水がしみ出してしまったりして,水田の管理に不都合です.そこで,古くから,根に毒のある彼岸花をぎっしりと植えて,モグラがこないようにしてきたというわけです.しかし,彼岸花は外来種ですから,花が奇麗だと言う理由だけで,日本固有の植物が自生する山里にまで,それを植えるのは避けたいものですね.キャンパスでは白花が毎年ごくわずかですが咲きます.

彼岸花(白花)

ツノトンボの孵化

 先日,動物生態学研究室の学生が,ツノトンボが孵化している様子を写してきてくれました(下の写真).ツノトンボというのはトンボとはまったく別の昆虫です.脈翅目ツノトンボ科に属する昆虫で,日本からは以下の5種が知られています.
   オオツノトンボ(本州,四国,九州)
   ツノトンボ(本州,四国,九州)
   キバネツノトンボ(本州,九州)
   オキナワツノトンボ(奄美大島〜西表島)
   ヤエヤマツノトンボ(西表島)
 今回のものはツノトンボという種です.夏に成虫が出現し,産み落とされた卵がちょうど今頃孵化のシーズンを迎えます.この後地面に降りて,いろいろな昆虫類の体液を吸いながら成長しますが,とくに巣などを作るわけではないので,地面にいる幼虫を探し出すのは宝探しのようなものです.

ツノトンボの孵化


日帰り調査

 7日は日帰りではもったいないくらい遠くにまで出かけ,野外調査をしました.しかし,現地につくと雨でした.今年はなかなか天気の良い日に都合がつきません.
大野にある山門

日本昆虫学会第77回大会 in 松山(2)

 日本昆虫学会の今回の大会では,我々の研究が2017年度の論文賞を受賞しました.日本昆虫学会は,和文誌「昆蟲(ニューシリーズ)」と英文誌「Entomological Science」を発行していますが,毎年,その前年度の巻に掲載されたものから2論文に「論文賞」が授与されます.今回の受賞論文は,Kosei Hashimoto, Koh Suzuki and Fumio Hayashi (2016) Unique set of copulatory organs in mantises: concealed female genital opening and extremely asymmetric male genitalia. Entomological Science 19: 383-390 です.カマキリ類のオスの左右非対称な交尾器と交尾行動の関係を初めて明らかにした論文です.この論文を読めば,下のイラストのうち,どれが日本産カマキリ類の交尾行動として正しいものかがわかります(正解についてはこのブログのここここここを見て下さい).2015年度にも論文賞を受賞していますが(ここ),これからも興味深い成果をこの雑誌に投稿していこうと思っています.
カマキリの交尾の仕方

日本昆虫学会第77回大会 in 松山(1)

 2日〜5日にかけて,日本昆虫学会第77回大会が松山(愛媛県)で開催されています.この大会に,動物生態学研究室から2名(大学院生1名,研究員1名)が参加しています.日本昆虫学会は創立されてから今年で100年を迎えるそうです.日本の昆虫学の歴史の深さを強く感じますね.

昆虫学会松山
松山道後温泉

埼玉県で調査

 大きな台風も関東に上陸することなく通り過ぎ,天気も回復しました.今日(3日)は埼玉県へ調査に出かけました.そう言えばこのあたりはお茶で有名な所でした.下の写真はローカル色の強いその自動販売機です.

狭山茶

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