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タイリククロスジヘビトンボの配偶行動(2)

 タイリククロスジヘビトンボの交尾中の雌雄の腹部をよく見ると,白い塊がついていることがわかります.下の写真では,上がメスの腹部の背中側,下がオスの腹部の腹側となっています.その間に白い塊が写っていますが,これは精包という精子の入った容器です.湖面を泳ぐ白鳥のような形の水差しにそっくりで,注ぎ口がメスの内部生殖器の開口部に挿入されています.しかし,精包の本体は外にはみ出しています.精子が精包からメスの内部生殖器に移るのに数時間を要します.その間,オスはメスからぶら下がったままでいます.もし,オスがぶら下がっていなかったら,メスは,すぐに体を曲げて,大顎で腹部末端のクリーニングを行い,精包を取ってしまいます.つまり,精子が移動する前に精包ははずされてしまうのです.そこで,精包付着後,数時間ぶら下がるというオスの行動が進化したのではないかと考えられます.このことはもう21年も前に論文として報告されています(Hayashi, F. 1996. Insemination through an externally attached spermatophore: bundled sperm and post-copulatory mate guarding by male fishflies (Megaloptera: Corydalidae). Journal of Insect Physiology 42 (9): 859-866).

タイリククロスジヘビトンボの精包受け渡し
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