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ムササビとクヌギの葉(4)

 ムササビがクヌギの葉の中央部を好んで食べる理由として,葉の中央部の方が甘い,葉の縁(ふち)は苦いという2つを考えてみました.甘さについてはブドウ糖濃度を測定しましたが,1枚の葉の中でその濃度に差はありませんでした.苦さについては総フェノール濃度を測定しました.その濃度は,葉の中央部より縁(ふち)の方が高くなっており,葉の縁には植物が生産したいろいろな防御物質が含まれている可能性が示唆されました.考えてみれば,クヌギの葉を昆虫(蛾の幼虫など)が食べるとき,葉の縁(ふち)から食べることが多いはずです(例えば下の写真).それを防ぐために防御物質をそこに集中して溜めておくことは理にかなっています.クヌギの葉の縁(ふち)には棘(とげ)がありますが,これも大型の蛾の幼虫などによる被食を防ぐ機能があるのかも知れません.また,葉の縁(ふち)の方が水分含量がやや低くなっています(少し硬いかも).ムササビが葉の縁(ふち)を避けるように食べるのは,こうした理由が関係していそうです.ここまでが今回出版された我々の論文の内容です(これ).

クヌギの虫食いの葉
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