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セグロアシナガバチの巣

 動物生態学研究室は,8号館と呼ばれる建物の5階に部屋があります.南西向きの窓は垂直な壁に作られていますが,その窓枠にセグロアシナガバチが巣を作っています.巣はとても大きくなってきました.窓は二重ガラス構造で,やや汚れていますが,ガラス越しに目の前でハチの行動を見ることができます.肉だんごをせっせと幼虫に与えたり,翅で風を送ったり,少し刺激すると全員が威嚇体勢をとったりします.アシナガバチ自体は,たまたま服や頭に止まった個体を手で押さえたり,巣に近づきすぎたりしない限り,針で刺すことはないので,過度に怖がる必要はありません.もう随分前の話ですが,軒先にセグロアシナガバチの巣がたくさん並んでいて,川へ釣りに行く度に巣の一つを払い落として持って行ったものです.巣の中の幼虫は釣りの生き餌として重宝でした(四国での話).

セグロアシナガバチの巣
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ホシホウジャク

 動物生態学研究室に遊びにきた大学院生が最近青ヶ島(伊豆諸島)に行ってきたというので写真を見せてもらいました.そこにはサクユリの花に来たホシホウジャクという蛾とリュウキュウツヤハナムグリという甲虫が写っていました.こうしたユリの花にはよくカラスアゲハなどの黒色系アゲハも吸蜜に来るのですが,青ヶ島のような外洋の島では状況が違うのでしょうね.

サクユリ

利己的な群れ

 沖縄からキンメモドキの群れの写真が届きました.東京では猛暑が続いています.魚のように海を泳いでみたいものです.ところで,動物には大群を形成するものが少なからずいます.このキンメモドキの群れは,各個体が利己的に振る舞う結果として形成されていると考えられます.捕食者である大きな魚に襲われた時,群れの中にいると捕食される確率が低くなります.つまり,どの個体も我先に群れの中へ,群れの中へと逃げ込もうとするので,密度の濃い群れが形成されて維持されるというわけです.

キンメモドキ1
キンメモドキ2

信越地方へ調査(3)

 新潟や山形の標高の高い所では,関東平野では見られない昆虫に出会うことができました.専門外の分類群に関しては,写真しか撮らないので,種まで同定するのが難しいのですが,それでもそうした生物を見たという経験の蓄積は,研究をする上で必ず生かされるものです.写真は,上から順に,ヨウロウヒラクチハバチ(アシナガバチ擬態のハバチ),フキバッタの1種(上がオス,オスはメスに比べて小さい),ヒメギスの1種(オス)です.中国南部や東南アジアに比べると日本の昆虫類はよく調べられています(図鑑も多い)が,昆虫の多様性は極めて高く,まだわからないことだらけです.

ヨウロウヒラクチハバチ
フキバッタ
ヒメギス

信越地方へ調査(2)

 群馬県の山中で,通行止めになっている細い林道の先がどのような環境になっているのか確認しようと先へ急いでいたら,左斜面7mほど横をツキノワグマが走って行きました.真っ黒のぬいぐるみのような小柄な熊でした.母熊がいたら大変です.ゆっくりと後ずさりして引き返し,安全を優先させて,ここでの調査は中止にしました.この辺りにはシカも多く,そのためか ヤマビル がたくさんいました.こんな雪深いところに ヤマビル が多いとは,ちょっと想像できませんでしたが,新潟県側でも同様でした.旅の後半は,台風を避けるように,新潟県から山形県を通って宮城県に抜けました.日本海側ではあちらこちらにブナ林が広がっていましたが,降水量が少なかったせいなのか,乾燥気味で,溝のような細流に水がないところが目立ちました.

ヤマビル
ブナ林

信越地方へ調査(1)

 7月13日から19日まで,信越地方へ昆虫類の野外調査に出かけてきました.今回は外国からの研究者3名と我々2名の5名で,車を運転しての気ままな調査となりました.最初の3日間で,長野県から群馬県を経て新潟へ入りました.途中の山で,ギンリョウソウに実が作られているのをはじめて見ました(何とユニークな形).浅間山でちょっと観光をして,群馬県では,偶然にも,アニメ映画の温泉宿の舞台となったと言われる宿の側に泊まりました.

ギンリョウソウの実1
ギンリョウソウの実2
浅間山
アニメ映画のモデルとなった温泉宿

シラミバエとハジラミ

 学生が,大学近くで,車の窓についていたと,変わった虫を一匹拾ってきました.それはシラミバエ科の1種でした.これは,鳥の羽毛の間に潜り込んで血液を吸う外部寄生虫です.ところがよく見ると,そのシラミバエの腹部に何だか別の生き物がいくつも付いています(写真の矢印のところ).拡大してみると,ハジラミと呼ばれる昆虫の仲間です.このハジラミ類の1種も,鳥の羽毛や体表に寄生して暮らしています.しかし,ハジラミには翅がありません.そこで,翅があって飛ぶことのできるシラミバエに便乗して(シラミバエの腹部の剛毛を大顎で挟んで),別個体の鳥まで連れて行ってもらうというわけです.ネコバスに乗って入院中の母親のもとまで連れて行ってもらう さつき と めい の映像を思い出しませんか.
シラミバエの1種
シラミバエに便乗するハジラミ

奄美大島

 研究室の学生が奄美大島の野外調査から帰って来ました.あいにく天気が悪かったようですが,いろいろな動物の写真を撮ってきてくれました.その中から,ハロウェルアマガエルとミドリナカボソタマムシの写真を載せておきます.色合いが季節によく合っていますね.

ハロウェルアマガエル
ミドリナカボソタマムシ

目を凝らす

 沖縄から届いた海中写真の中に,ニセアカホシカクレエビが写っていました.体が透けていて,目を凝らさないと見つからないほど小さなエビです.海の中でも,森の中でも,あるいは散歩の途中でもよいのですが,ときには目を凝らして生き物を探してみましょう.何気なく歩いていては見つからない雑多な生き物が目に留まるはずです.

ニセアカホシカクレエビ

7月

 あくせくしている間に,もう7月になってしまいました.沖縄ではいつもより早く梅雨が明け,夏真っ盛りのようです.一足早く夏を感じておくのも気分転換のために良いでしょう.
沖縄の海
沖縄の海続き
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首都大動物生態

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