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市民講座

 今日は,朝から某劇場にでかけて「Arsene Lupin」を見て,その後,先月の続きである,いなぎICカレッジの市民講座「東洋のガラパゴス!世界遺産小笠原の自然」の講義を行いました.この講座(全6回)の最後の講義であったので,受講者の代表に修了証書を手渡す役目も努めました.最後に,感謝状をもらいました.担当した講義2回分について,どれくらい興味をもって聞いてもらえたか心もとない点もありますが,講師の役を無事終えることができてひとまず安心です.

宝塚
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大きなキノコ

 今朝は気温が下がって,いよいよ秋本番といった感じです.高尾山近くの山林で見つけたという大きなキノコの写真を送ってもらいました.このキノコはとても大きくて(長靴の大きさと比べてみて下さい),思わず写真を撮ってしまったということです.キノコの分類に関してはまったくの素人ですが,カラカサタケだと思われます.「唐笠」あるいは「唐傘」と書くのでしょうが,生物の造形の見事さにはいつも驚かされますね.

カラカサタケ

集中講義「分子系統地理学」

 今日と明日は,集中講義「分子系統地理学」が開講されています.首都大学東京 生命科学専攻では,毎年,大学院の講義として,他大学の教員にいろいろな集中講義をお願いしています.できるだけ多くの分野の講義を大学院生に聞いてもらうために,こうした集中講義を開講しているわけです.動物生態学研究室として,今年は,「分子系統地理学」をお願いしました.DNA解析に基づく動物の分布や系統に関する解析例を丸々2日間にわたって紹介してもらい,この分野の研究を実感してもらいたいと考えています.

集中講義

彼岸花満開

 首都大学東京のキャンパスには,彼岸花が咲き誇る場所があります.ここのところ秋晴れが続き,彼岸花が満開です.例年,わずかですが白花の株が見つかるのですが,今年は赤花ばかりです.西日本(とくに四国や九州)では,田んぼの畦に彼岸花が一斉に咲き誇り,そこにクロアゲハ,ナガサキアゲハ,モンキアゲハなど黒い大型のチョウがたくさん吸蜜に来ます.しかし,ここのキャンパスでは,彼岸花群落の規模も小さく,もともと黒色アゲハ類がほとんどいないので,そうした胸にささるような風景(強烈な色の組み合わせ)を学生たちが見る機会がありません.ちょっと残念ですね.

彼岸花

 15日から16日昼ころまで,台風通過のために,大雨でした.15日は土砂降りになったかと思うと,薄日がさしたりして,不安定な天候でしたが,久しぶりに虹を見ることができました.試験対策として暗記した光の7色を,今でも,赤,だいだい,黄,緑,...と順番に覚えています.虹を見るたびにこれを無意識につぶやくのがくせになっているためかも知れません.16日は風雨が強く,首都大学東京の緑地周辺のキャンパスには,たくさんの葉っぱが降り積もっていました.
虹

大学院合格発表

 昨日は,生命科学専攻大学院入試の合格発表の日でした.来年4月から博士前期課程(2年間の修士課程)に入学する学生と,今年10月から(間もなく)博士後期課程(3年間)に入学する学生の合格発表です.動物生態学研究室では,2名が博士前期課程(修士課程)に,1名が10月からの博士後期課程に合格しました.後者はベトナムからの留学生で,これからベトナムでの共同研究が始まります.今からあれやこれや調べたいことが目白押しです.

ベトナムホーチミンの中央郵便局(建物の中もとても歴史を感じる作りになっている)
ホーチミン

ランプ虫

 昨日,奥多摩へ行ってきた学生がカミキリモドキ類を採ってきました.シリナガカミキリモドキのオスです(下の写真).カミキリモドキ類は,カンタリジンという毒を出します.本来は彼らの天敵に対する防御物質なのですが,人が強くさわってもこれを出します.カンタリジンが付くと,その部分に水疱ができ,それがつぶれるとひりひりと痛みます.もう30年も前になりますが,伊豆諸島の青ヶ島へ出かけたときに,この虫にかぶれた経験があります.首筋,背中,腕などあちこちに水疱ができてしまいました.青ヶ島では,これをランプ虫と呼んでいて,夜,電灯に惹かれて部屋の中に入り込まないように注意をしていました.
シリナガカミキリモドキ

Aquatic Entomology

 イギリスの Oxford University Press から「Aquatic Entomology」という英語の本が出版されました.価格はpaper backで約6000円です.著者は,Jill Lancaster と Barbara J. Downes で,水生昆虫類の形態,行動,生態,適応,進化などに関する教科書として,とてもバランスよくまとめられています.図表も多く挿入されています.これから,水生昆虫類や陸水生態学関連の英語の論文を書こうとする学生や研究者にとって,その平易だけれども具体的な英語表現はとても役立つのではないでしょうか.日本人研究者の論文も比較的よく引用されています.とくにアメンボやタガメなど半翅目の行動や生態の論文の引用が目につきました.動物生態学研究室で行われた広翅目に関する研究論文も4つ引用されていました.世界中で水生昆虫学の教科書として使われそうな本に,研究成果が盛り込まれるとはとても光栄です.

Aquatic Entomology

長期休眠のコスト

 エゴヒゲナガゾウムシでは,終齢幼虫が長期休眠を行い,1冬後,2冬後,3冬後,..と目覚めて成虫となるまでの期間が個体によって異なることを紹介しました.長期休眠は,様々な昆虫類で知られています.春の女神と呼ばれるギフチョウやヒメギフチョウ(下の写真)では,春に産み落とされた卵が孵化し,幼虫はすぐに成長して蛹になってしまいます.ところが,この蛹が休眠をして,そのまま夏,秋,冬を過ごし,翌春になって成虫が羽化するのです.昆虫たちのこの長い休眠,いくら代謝を低く抑えているとはいえ,あまりに長いと休眠の間のエネルギー消費が無視できなくなるのではないでしょうか.エゴヒゲナガゾウムシで,この休眠中の代謝コストをうまく調べることができました(前回と同じくこの論文).実は,休眠中のエゴヒゲナガゾウムシは,各冬に低温にさらされないと休眠を解除できません.そこで2年目に羽化した個体と,本来2年目に羽化するはずであったのに冬に低温処理をしなかったので休眠幼虫期間が1年伸びて3年目に羽化した個体の成虫の形態を比較したのです.すると,余計に1年過ごした成虫は体が少し小さくなってしまいました.1年分の余計なエネルギーロスがそうさせたのです.代謝を最小限に抑えたからといって,むやみに長く休眠するわけにもいかないのですね.
ヒメギフチョウ

エゴヒゲナガゾウムシの長期休眠

 昨日のブログで,エゴヒゲナガゾウムシのオスの目が突出することを紹介しましたが,この虫には,もう一つおもしろい習性があります.エゴの実(あるいはハクウンボクの実)に産みつけられた卵はしばらくすると孵化して,中身を食べながら幼虫が育って行きます.秋までに終齢幼虫になり,実の中でそのまま休眠に入ります.その幼虫は冬を越して暖かくなると休眠から醒め,蛹化して成虫になります(1冬後)が,なかには,そのまま覚醒せずに,何度も冬を越してやっと成虫になる個体がいるのです.その年に産卵されたエゴの実をたくさん集めて,ずっと半自然状態で5年間置いた結果,21.7%が1冬後に,38.3%が2冬後に,2.7%が3冬後に,0.3%が4冬後に成虫として羽化しました(この論文).その後に羽化した成虫はいなかったので,あとは成虫になれずに途中で死んでしまったものです.休眠期間が,このように個体によってまちまちなのはどうしてなのでしょう.エゴ(あるいはハクウンボク)は,毎年実をつけるとは限りません.メスにとって,もし翌年にその付近のエゴの木が結実しなかったら,自分の子が全滅してしまいます.しかし,子供は翌年に成虫になるものもいれば,その次の年,あるいはさらにその次の年に成虫になるものもいるので,絶滅が回避できるというわけです(さすがに3年以上続けて結実しないことはない).
写真はまだ若いエゴの実
エゴの実

エゴヒゲナガゾウムシの目

 エゴの木の実に,エゴヒゲナガゾウムシという甲虫が付いていることがあります.この虫は,その名の通り,エゴ(あるいはハクウンボク)の実に産卵して,幼虫がその実の中で育ち,翌年の夏に成虫として羽化します.メスは,下の写真にあるような扁平な顔をして愛くるしいのですが,オスは左右の目が斜め上に向かって鬼の角のようににょきっと突出します.昆虫の中には,オスどうしがけんかをするとき,正面を向いてにらみ合いをするという種がいるのですが,エゴヒゲナガゾウムシも扁平な顔を合わせてけんかをします.目がよく突出しているオスほどこのけんかに勝てることが多く,そのためにオスの目がメスに比べて突出したと考えられます(この論文).つまり,こうした性的二型は性選択を通して形成される(進化する)のです.

エゴヒゲナガゾウムシ
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