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奇麗なエビ

 昨夜のNHKの深海ザメの映像はとても興味深かったですね.あれだけの撮影にかけた時間と費用は相当なものだと思います.画面一杯の桜エビの映像も印象的でした.その現場に期待の珍種ザメが結局出現しなかったのは残念でしたが,将来的には,きっと見事な映像を届けてくれると期待しています.
 昨日はまた沖縄から明るい海の写真が届きました.深海と正反対の雰囲気をもつサンゴ礁の生物も不思議満載です.こちらは頑張れば,その不思議を自分自身で解き明かすことができそうな気がしませんか.

エビ
魚3
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ベランダを涼しげに

 今年の東京は猛暑のようです.首都大学東京の理工学系校舎では,数年前から,少しでも節電に役立つようにと,南向きの窓やベランダに植物を植えています.日差しを和らげるためなので,アサガオやゴーヤなどのつる植物を格子状の糸枠に絡ませています.8号館5階のベランダには,今年もなかなか立派な日よけができています.ボランティアで,これを設置して管理している人に本当に感謝したいと思います.

ゴーヤなど

南アルプス

 東京は暑い日が続いています.とくに湿度の高い日が多く,すっきりしません.今日,南アルプスへハイキングに行って来た学生たちが帰ってきました.標高が高いので,ずいぶん涼しかったのではないかと思います.いろいろなものを見ながら山を歩くのは楽しいものです.いろいろなものを見つける術を身につけるためには,生態学や分類学の知識や考え方が大きな力を発揮するのではないでしょうか.
南アルプス

ビアパーティ

 昨日は,毎年恒例のビアパーティでした.生命科学専攻には大学院生会(大学院生の選挙によって選ばれる)という学生組織があって,彼ら(彼女ら)と生命科学専攻の教員の庶務委員会が共催して,毎年,夏にはビアパーティが,冬にはもちつき大会(ここに紹介)が開かれます.生命科学専攻の職員の方の献身的な協力もあって,いつも手作り満載の健康的な催しになっています.昨日はとても暑く,冷えたビールを片手にみんな楽しい時間を過ごしました.

ビアパーティ

高校で講義

 今日は,神奈川県立茅ヶ崎北陵高等学校で1時間余りの講義をしてきました.理系生物を選択している高校3年生に,「動物の生き残り戦略としての擬態」について,スライドを使って話をしました.日頃,大勢の大学生を相手に話をしているので,今日の授業もつい早口で,こちらの説明を聞いてもらう感じの授業になってしまったかもしれません.動物たちのカムフラージュ,ベイツ式擬態,ミュラー式擬態など,とても不思議な現象(よくここまでそっくりに進化したものだという感じ)を少しでもわかってもらえたらと思って話を組み立てました.もちろん,分かっていないこと,まだ証明されていないことの方が多いのです.
 下の写真はベトナム北部の同じ場所で同時に飛んでいた2種のチョウです.一方がアゲハチョウの仲間,他方がマダラチョウの仲間です.アゲハチョウの方の種がマダラチョウの方に擬態したと考えられます.マダラチョウの方の腹部がチョコレート色になっていますが,この部分については,アゲハチョウの後翅の内縁を褐色にすることで似せています.実際にひらひら飛んでいるとそっくりです.
ベトナムアゲハ
ベトナムマダラ

沖縄の海

 東京では例年より早く「夏真っ盛り」という感じです.机上の作業(とくに書類書き)や室内実験ばかりで,野外調査に出かけられない日が続いています.そんな中,沖縄からまた自分で撮影したいう海水魚の写真が届きました(何てうらやましい).それにしても,サンゴ礁にはどうしてこんなにカラフルな色彩の魚が多いのでしょうか.昼行性の動物では,配偶行動,競争,捕食などのさまざまな場面で,他種や同種他個体を識別するために,色覚を使います.そこでは,色や模様が重要な意味をもち,多様化が起こると考えられます.昼行性のチョウと夜行性のガ,昼行性のリスと夜行性のネズミ,サンゴ礁の海水魚と深海魚,いずれも色彩の発達という点では良い対比になると思いませんか.
ハマクマノミ
魚

オープンキャンパス

 今日は,首都大学東京の第1回目の大学説明会の日です.首都大学東京に興味を持っている高校生やその父兄の方が集まってきます.説明会と同時に,オープンキャンパス,オープンラボが実施され,動物生態学研究室でも「動物の生態と環境」というテーマで午前11時30分より午後4時30分まで展示を行っています.今回の展示では,東京都に生息する両生類をとくにずらりと並べてみました.少しでも興味を持ってくれることを願っています.ちなみに,第2回目の大学説明会は,8月17日(土)に開かれ,そのときにも研究室の展示を行う予定です.

オープンラボ

蟻地獄からアシブトコバチが羽化

 七夕の日の朝,飼育中のウスバカゲロウ類の1種の繭(まゆ)からハチが出ているのを見つけました.後脚が太いのでアシブトコバチの仲間のようです(写真上).野外で採ってきた終齢幼虫から飼育していたので,そのときにはすでにこのハチが産卵していたのでしょう(すでに体内で孵化して幼虫になっていたかも知れません).繭にはハチの脱出孔があいていました.それをこじあけて,中をみたところ,ウスバカゲロウの蛹ではなく,幼虫の殻が見つかりました(写真下).幼虫殻の左胸部側面には孔があいています.ハチは,前蛹(蛹になる直前の幼虫)のまま食いつぶし,前蛹体内で蛹化,その後羽化したハチが幼虫の殻と繭の壁を食い破って脱出したようです.
 ウスバカゲロウ類に寄生する種として,クロウマズラアシブトコバチが知られています.必ずしもハチの種が同定されているわけではありませんが,香川県産のリュウキュウホシウスバカゲロウ,北九州産のコカスリウスバカゲロウ,和歌山県産のコカスリウスバカゲロウ,京都府北部のクロコウスバカゲロウ,山陰地方のホシウスバカゲロウからアシブトコバチ類の羽化が確認されています.
アシブトコバチ
アシブト寄生繭


コカスリウスバカゲロウの羽化

 今飼育中のコカスリウスバカゲロウが羽化する場面に遭遇したので慌てて写真を撮りました.ウスバカゲロウ類の幼虫は,いわゆる蟻地獄と呼ばれますが,すり鉢状の落とし穴を作る種は意外と少ないのです.今回羽化したコカスリウスバカゲロウの幼虫は巣を作らず,砂地の表面に少し埋もれて隠れているだけです.そばを通りがかった昆虫類などの小動物を(おそらく振動で察知して)大顎で挟んで捕らえ,大顎の先端から体液を吸います.
 砂の中に作られた繭(まゆ)から成虫が現れて,止まり木に静止します.翅はとても短くまだ黒ずんでいます.腹部も短いですね.ここから徐々に翅を伸ばし,腹部も伸びて,幼虫の姿からは想像もできないような細長い体型の成虫となります.昆虫の終齢幼虫が,蛹を経て成虫になる過程(変態)は,何度見ても不思議ですね.
コカスリ羽化

自主研究

 首都大学東京 都市教養学部 生命科学コースでは,1年生のときから,「自主研究」が行える(選択できる)カリキュラムになっています.半期(6ヶ月)ごとに1単位が認定されます.まず研究計画書を作成し,空いている時間に観察や実験を行い,それをまとめて15分の口頭発表を行い,みんなで議論するという授業様式です.自主研究は数人のグループで行うのが普通ですが,一人で行っても良いことになっています.自主性を尊重しながら,教員とも相談して研究計画を立てます.1年生の前期(発表会は9月),1年生の後期(発表会は2月),2年生の前期,後期,3年生の前期,後期と全部とると,合計6単位が認められます.
 今年度の自主研究では,ホタルの発光に影響を及ぼしそうな要因を調べたいという2人の1年生に,一つだけですがあるアイデアを授けました.それは,ゲンジボタルの成虫にある処理を行うと,それが効いている間,光りっぱなしになるという現象です.もちろん,その処理は昼間に行っても光りっぱなしになります.どんな処理を行ったらそうなると思いますか.今年の9月の自主研究発表会が楽しみですね.
自主研ホタル

鎌倉へ

 アリゾナ大学から研究のために3ヶ月間の予定で滞在している留学生2名と一緒に,6月28日に,研究室の学生が「鎌倉自然観察会」を行いました.みんなで鎌倉に行って,里山の自然を観察したり,外来種であるクリハラリス(いわゆるタイワンリス)を見たり,鎌倉の文化について紹介したりしようという企画です.まず,小町通りを通って鶴岡八幡宮へ,その後,佐助稲荷と銭洗弁天を見て大仏まで歩くというコースです.留学生のために,鎌倉の歴史や自然についての英語の小冊子まで作って,お互いに良い勉強になったことと思います.机上の勉強だけではなく,こうした実体験をどれくらい積み重ねるかが,実力に結びつくのだと思います.
小町通り
大仏

源氏蛍(5)

 ホタル類において,「オスとメスが同じくらいの体の大きさの種では,オスは大きな内部生殖器を有し,交尾のときにメスに栄養を渡すが,メスがオスに比べてとても大型化している種(翅の退化や幼形成熟を伴う)では,オスの内部生殖器は小さくなっている」という発見は,アメリカのホタル研究者に注目されました.彼らは2008年にホタル類の配偶行動の進化に関する総説を出し,その中で,この発見を取り上げ,メスにとってのオス由来の栄養の相対的価値と婚姻贈呈の進化に関する一般的なモデル(グラフ)を示しました.彼らはさらに2011年に,ホタル類の内部生殖器の発達の程度や生活史の系統解析を行い,その結果を国際誌に発表しました.解析した32種のうち19種は我々のデータを利用しており,その結論は「A major finding here is the evolutionary correlation between neoteny-induced female flightlessness and loss of spermatophore production by males, which matched the predicted negative association between these traits (Hayashi and Suzuki 2003; 彼らの2008年の総説).」となっています.ここで危惧されることは,今後,この現象は,彼らの2008年の総説とこの2011年の論文を引用して語り継がれてしまうことです.総説を書いて,以降はそれを引用して先に進めるという研究手法は間違いではありませんが,ちょっと寂しい側面もありますね.

写真はスジグロボタルの交尾(雌雄が同じくらいの
大きさなので,オスの内部生殖器は大きい)
スジグロボタル
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