FC2ブログ

マダニの本

 注文しておいた本が今日届きました.「The hard ticks of the world (Acari: Ixodida: Ixodidae)」という本です.世界中のマダニ類について,種ごとに(属ごとで種小名のアルファベット順に)情報(記載,生活史,生態,人に対する病原性,文献)を並べた本です.もちろん日本に生息するマダニ類の情報も入っています.アサヌママダニ(Ixodes asanumai)という珍しいマダニが日本には生息するのですが,その種に関しても,1ページが費やされていて,我々の論文を2つ引用して,簡単な生態が記載されています.マダニ類の種の情報をとりあえず手に入れるのに,この本はとても重宝です.

マダニの本
スポンサーサイト



ササラダニ

 昨日(12月14日)は,毎年この頃に開催される,生命科学コース2年生主催の八王子セミナーハウスでの講演会でした.教員が大学生のころ何を考え,何をしていたか紹介して欲しいということで,ちょっと(20分)話をしました.あちらこちらへ出かけてはササラダニ類を集めてスケッチしていたことなどを紹介しました.下のスケッチは,1977年3月26日に,沖縄島の本部半島の土壌から見つけたササラダニをスケッチしたものです.背中にハンガーのような構造を有していて,幼ダニ,若ダニの抜け殻をすべて背負っていました.何とも不思議なダニで,勝手にハンガーダニと名前をつけていました.その後,1980年に専門家によって,ハラゲカゴセオイダニとして新種記載されたのと同じ種であることを知りました.
ササラダニ

林怒り恙虫?

 先日,ハヤシイカリツツガムシ(下の写真)という新属新種のダニが記載されました(Takahashi M. et al. 2012. A new genus and two new species of chigger mites (Acari, Trombiculidae) collected from amphibious sea snakes of Japan. Bulletin of the National Museum of Nature and Science Series A, 38: 159-172).
 ササラダニ類のヤマサキオニダニ(山崎鬼ダニ)の逸話は有名ですが,自分にも同じことが起こって,こんなに楽しいことはありません.「林怒り恙虫」と,当然のようにみんなが思うでしょうが,本当は「林錨恙虫」なのです.胴体の毛の形が船の錨(いかり)に似ているところからイカリツツガムシ属と名付けられました.
 ずいぶん前に,沖縄のウミヘビ類に寄生するダニ類の生態調査を行ったことがあります.この時,ツツガムシと呼ばれるダニ類が3種寄生していたので,sp. t,sp. b,sp. wと記号で区別して,それぞれの生態を報告しました(ここ,2.2Mbのpdfファイル).今回,sp. tがハヤシイカリツツガムシ,sp. bが共著者のもう一人の名前をとってマスナガタマツツガムシとして,新種記載されたというわけです.

ハヤシイカリツツガムシ

おみやげ

 旅行をするとおみやげを買いますね.昨日,学生からおみやげをもらいました.福島県のツキノワグマに付いていたオオトゲチマダニのオスの成ダニです.野外の生き物の研究をしていると,こうしたおみやげは,とても歓迎されます.
 オオトゲチマダニは,主に大型の哺乳類に寄生して,吸血するマダニの仲間です.宿主を見つけて寄生するのは,とても大変です.宿主に取り付くために,彼らにはどのような適応性が備わっているのでしょうか.興味のある人は,「ダニのはなしII」(江原昭三編著,1990年発刊,技報堂)の中の「トカゲに寄生する特殊なマダニ」「カメに寄生するカメキララマダニ」を読んでみて下さい.

オオトゲチマダニ

プロフィール

首都大動物生態

Author:首都大動物生態
研究室の日常の紹介
研究室HP
研究室HP in English

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
カウンター
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR