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ヤマアカガエル分集団の遺伝的多様性を決める要因

 動物生態学研究室で行われたヤマアカガエル分集団の遺伝的多様性に関わる要因についての研究が,「Effects of landscape features on gene flow among urban frog populations」としてEcological Research誌にonline firstとして出版されました.東京都の都市部におけるヤマアカガエルの遺伝的多様性は低下傾向にあり,それは人為環境を含めた景観による遺伝子流動の妨げによって引き起こされることが明らかになりました(この論文).下の写真は早春に産卵場に集まるヤマアカガエルのオスとメスが産んだ卵塊です.

産卵場のヤマアカガエルのオス
ヤマアカガエルの卵塊
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ナガレタゴガエルの雄

 東京都西部の山間渓流では,ナガレタゴガエルの繁殖が始まっています.まだ冷たい渓流の水の中でオスが集まってメスが現れるのを待っています.オスの体の皮膚は伸びて,ひだ状になっています.これが本種の特徴の一つです.下の写真では少なくとも5頭のオスが見えます.

ナガレタゴガエルの雄たち

ヌマガエル

 先日,このブログでツチガエルを紹介しました(ここ).このツチガエルとよく似たカエルとして,ヌマガエルというのがいます.同じ場所で見られることもあり両種を混同していることもしばしばです.近縁種ではなく系統的にも異なるカエルなので,いつも注意したいものです.

ヌマガエル

ツチガエルの発生

 オタマジャクシがどれくらいまで大きくなって子ガエルとなるか(変態サイズと言う)は,カエルの種ごとに違います.意外と小さいのがヒキガエルです.それに比べるとツチガエルの変態サイズはとても大きくなります.同じ個体でも変態サイズが環境要因によってどのように変化するのか(表現型可塑性),個体群や種ごとの変態サイズの違いにはどのような進化的背景があるのか(最適変態サイズ,最適生活史戦略),そもそもどのようなしくみで変態という体の大規模な変化が起こるのだろうか(変態の分子基盤),これまでたくさんの研究が成されています.それら過去の論文を全部読んで,全体をまとめ(これをレビューという),さらにそこに新たな考え,現象,検証を加えていくことが研究の第一歩です.しかし,実際には,研究とレビューを同時に進めても新たな発見につながることがほとんどです.自然界はまだまだ知られていないことだらけだからです.

ツチガエル幼生1
ツチガエル幼生2
ツチガエル幼生3
ツチガエル変態後すぐの幼体

ツチガエルの産卵

 ツチガエルは湿地,池沼,川などに生息する中型のカエルです.5月から9月くらいにかけて水中に産卵します.数十個の卵からなる卵塊が,水の中の枯れ枝や水草にからまっています.孵化した幼生(オタマジャクシ)はその年のうちに変態して子ガエルとして上陸するものと,冬を越して翌年に変態するものがいます.冬にオタマジャクシを見つけたら,それはツチガエルか,それとも外来種であるウシガエルかです.

ツチガエル成体
ツチガエル卵塊
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